姜 兆文

ある日、調査を終えた後、山中湖畔のある宿に宿泊した。翌朝、富士山を鑑賞するのを楽しみにしていた。朝、目が覚めたら、布団の中から、カーテンを通して、ウェディングドレスでドレスアップされたような綺麗な富士山(写真1)が見えた。寝ながら富士山が見えるとは予想外で、嬉しかった。窓を開けてカメラを構え、写真を撮ろうとしたら、富士山は徐々に赤くなっていた。もしかしたら、これは「紅富士」(あかふじ)になりそうだ(写真2)。

夢、特に初夢に富士山を見ると、縁起が良いとされる。紅富士が見られるのは夢ではないかと思った。「紅富士」は真冬の朝夕、雪が積もった白い山肌が光に照らされ、鮮やかな紅色に染まった状態のことをさし、空気が澄んでいるときにしか見られない。この幻想的な紅富士を見ることができ、予定通り順調に調査ができることを大いに期待した。


写真1 (1)
写真1.カーテンを通して見た富士山

写真2.紅富士
写真2.私が見た紅富士