中島 彩季

山を歩いていると、あちらこちらで動物の痕跡を目にする。
痕跡は、“その動物がその場所にいた”という確かな証拠である。

例えば、各地を騒がせているツキノワグマだが、調査中に姿を見ることは滅多にない。
しかし、残された痕跡からその存在を知らされる。
その場所にツキノワグマがいたと思うと、ドキドキ感と、なんとも言葉に表しがたい感動を覚える。

また、痕跡はその動物がその時何をしていたかも教えてくれる。
なぜシカはここで寝たのだろう、なぜテンはここで糞をしたのだろう...
そんな風に痕跡から動物の気持ち・行動を想像することは、調査中の楽しみの一つである。
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